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テレビを見ている時間に血液を巡らせる。ヨガの血液サラサラポーズ

酸素や栄養素を運んだり、老廃物を除去してくれる血液の流れ。この血流が悪い状態だと、体調はもちろん、肌のコンディションの悪化の原因にもなります。そこで今回は、テレビを見ながら、血液サラサラへと導く7つのヨガポーズをご紹介します。

血液サラサラヨガポーズ

折れ曲がったホースをイメージしてみてください。流れる水もそこでストップしてしまいますね。それを伸ばすと? 勢いよく水が流れ出します。

人間のからだで大きく折れ曲がる部分というと、そう、足の付け根の鼠径(そけい)部です。

鼠蹊部

ヨガで血液サラサラは血液の流れを良くすることと考えます。まず、折れ曲がった部分、 鼠径部の流れを良くするために骨盤を整え、さらに末端まで血液をスムーズに流すようにヨガをやってみましょう。

スケジュールに「YOGA」と書き込む必要はありません。体が硬い方でも大丈夫。テレビを見ながらできる簡単なポーズばかりです。

1.ももの付け根の鼠径リンパ部分をほぐし、座骨・股関節周辺を調整(クラウンチャアーサナ)

まずは、大きな血流の滞りをほぐしてあげましょう。

クラウンチャアーサナのポーズ

① 床に座って、右手で左足のかかとを持ちます。座骨から足を持ちあげましょう。ヒザは曲げていてもOKです。左右の座骨を確かめるように体重を移動すると簡単です。かかとの出っ張りと掌のへこみをあわせるのがコツ。

② 腰が曲がらないように片手をついて体を支えましょう。

◎ポイント

座骨、つまり座ってお尻のお肉を横に広げると床にゴリっとする大きな骨がありますが、その骨から足を動かします。床の水平面に骨盤の一部である座骨をつけることで骨盤も整います。膝は曲がっていてもOK。できるところまで。無理しないで。

クラウンチャアーサナのポーズ

③ 右手で同じように、右のかかとを持って、足を広げていきましょう。手で動かしても、お尻への体重移動で動かしてもOK。

④ ①~③を左右交互に数回行い、体が柔らかくなることを実感しましょう。

◎ねらい

鼠径部・骨盤周辺には、太ももなどの下半身に全身の約1/3の筋肉と太い静脈や動脈が集中しています。骨盤を動かすことで一緒に周囲の筋肉が伸び縮みし、血管がマッサージされ、血流が良くなります。これを最初に行うことで、次のポーズで骨盤の開閉がスムーズに行われます。

2.鼠径部から足先までほぐす、脚の開閉

鼠径部から下に向けてほぐしていきます。

脚の開閉

脚の開閉

・ヒザを軽く緩めるように曲げて座ります。

・かかとで均等に床を押すようにしながら両方の足先を内側に閉じ、同じようにかかとを意識しながら外に開いていきます。数回、繰り返します。

◎ポイント

つま先を内側に閉じると骨盤が閉じ、外に開くと骨盤が開きます。骨盤の開閉動作により周囲の筋肉が動き、血管がマッサージされ、血行が良くなります。血流アップで下腹部がポカポカしてくるまで繰り返しましょう。

◎ねらい

骨盤の開閉をするポーズです。鼠径部から太ももには太い血管が通っており、上半身と下半身をつなぐターミナルです。ここが止まると下半身がうっ血してむくみの原因に。大きく動かすことで下腹部の血行も良くなります。

3.足のつま先まで血液を流す(スクシュマヴィヤヤーマ)

左足の指と右手の指で握手

足の指に手の指をからませてぐるぐるまわす

左足の指と右手の指で握手。互いに同じくらいの力でまずは握り合いましょう。次に、足の指の間にさらに深く手の指をからませて、足の指の付け根から時計回りに回し、次に反対方向によく回してほぐします。

◎ポイント

足と手の力の入れ具合は同じ。足指で押した分だけ手の指で押し返すイメージです。

◎ねらい

体の中で一番血流が悪い足指に血を流すように足底筋の収縮と弛緩をさせます。

4.緊張と弛緩で全身へ血液を巡らせる(インスタントリラクセーションテクニック)

インスタントリラクセーションテクニック

① 親指を中にして両手で握りこぶしを作ります。こぶし⇒前腕部⇒肘⇒上腕部⇒肩の順に力を入れ、筋肉を収縮させます。

② 息を吸って肩を耳に近付け、顔のパーツをみんな中央に寄せ、さらに息を吸って3秒カウントし、一気に脱力。

◎ポイント

顔を収縮させるときは、小鼻の横と目頭をしっかり収縮させるよう意識して。ポーズは寝ても、座ってもOKです。ヒザが痛い方は椅子に座ったままでも大丈夫、顔だけでも効果があります。

◎ねらい

全身を収縮し弛緩させることで、体全体、脳までリラックスします。筋肉の弛緩は血管を拡張し血液を巡らせる効果があります。また、次のシャーバアサナへの移行をスムーズにします。

5.さらに弛緩する毛管運動

仰向けになり両手足を天井にあげる

仰向けになり両手足を天井にあげ、力を抜いて末端から揺すります。

◎ポイント

体の末端の血液を心臓や骨盤にふるい落すように意識して動かすのがポイント。辛い時は手足を上げたままで動かさなくても大丈夫です。

◎ねらい

両手足のUP&DOWNを利用して全身の隅々まで血液を巡らせます。

6.リラックス(シャバアサナ)

シャバアサナのポーズ

① 床に大の字になって寝ます。

② 両手で後頭部を持ち上げ、床に頭が収まりよくなるように自分で頭を置き直します。背中⇒腰⇒お尻⇒脚⇒両腕の順に床に置き直しましょう。

③ 目を閉じ、閉じた目で眉間をみて、自分の呼吸を鼻腔、喉、お腹で感じます。呼吸を意識できたら、目を眉間から離し、2、3分ゆっくりそのままで。眠かったら寝てもOKです。

④ 両手のひらは天井に向けます。奥歯をゆるめ、ほおの緊張もときほぐします。体の重みを地球に委ねる気持ちになりましょう。

◎ねらい

使った分だけ筋肉は弛緩します。体から力が抜け全身がリラックスし、呼吸の速度がゆっくりになり、呼吸が深まり、副交感神経が優位になります。血管が拡張し、全身の血液循環が良くなり、呼吸で血質もUPします。これまでのポーズで身体のコアである骨盤や肩甲骨周辺の筋肉がほぐされているので骨盤周りに血液が集まり、末端まで行き渡ります。

【おまけ】7.アルダマッツェンドラアサナ

半分ねじりのポーズ

半分ねじりのポーズです。

① 床に座り、右足はかかと出すように前に伸ばします。

② 左足を右ヒザの反対側に置き、右手の肘で左のヒザを抑えます。

③ 息を吸って胸を引き上げ、吐きながら心臓を左に向けるようにねじり、視線を左に向けます。

④ 反対側も同じようにポーズを行います。

◎ねらい

デトックス・代謝アップのポーズです。血液をサラサラにするポーズと一緒に行うと、相乗効果でより健康に導きます。

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監修者プロフィール

やまもとゆきこヨガインストラクター/モデル
やまもとゆきこヨガインストラクター/モデル

ヨガインストラクター。AISO JapanのAccademiadellOlio認定、SOMMELIER DELL'OLIO。体験に基づいたオイルや精油(アロマオイル)の調合はなじみやすいと評判になっている。日本で初めてヨガとフード両面から健康を追求する「フードヨガ教室」を服部栄養料理研究会で実施した経験を持つ。食、ヨガ、メディカルアロマをバランスよく取り入れて、心身ともに健やかになるための活動をライフワークとする。
写真撮影:山口大輝

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