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海洋深層水は健康効能が期待できる水!飲まないなんてもったいない

人が生きていくうえで「水」は欠かせない大切な存在です。水を求めるときは、健康被害をもたらさないことはもちろん、体にとって有益なものを選ぶ必要があります。そのようななかで注目されているのが「海洋深層水」です。ここでは、海洋深層水の特徴や海洋深層水飲料に期待できる効能に触れたうえで、海洋深層水選びのポイントについて紹介していきます。

1.海洋深層水とはどんな水?

海洋深層水とは太陽光が届かない深いところにある海水のことで、水深200m以深に達します。海洋深層水は飲料水をはじめ、加工食品や化粧品などさまざまな分野で利用されており、海洋深層水飲料の効能にも注目されています。日本で最初に海洋深層水取水施設ができたのは高知県室戸沖で、2018年には国内の取水場所は16カ所になりました。ちなみに、国内初となった室戸沖に海洋深層水取水施設ができたのは1989年です。こちらは、海洋深層水が表層に湧昇する貴重な地点としても知られています。このような場所で取水される海洋深層水が注目されるのには、海洋深層水ならではの「3つの特徴」があるからです。

1つ目の特徴は、海洋深層水は「山の水」(雪解け水、雨水など)よりもミネラルが豊富なことです。しかも、海水には地球上のほとんどのミネラルが含まれており、その種類は100種類近くともいわれています。海水の成分のうち96.6%が水でできています。また、残りの3.4%は塩分で、そのうちの約4分の3は塩化ナトリウムです。そのほかのミネラル成分には、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウムなどがあります。

2つ目の特徴は、海洋深層水の水質の良さです。海洋深層水は水深200m以深の場所を循環しているので、大気や排水とは無縁で病原菌や汚染物質の影響を受けることもありません。また、表層水のように日光が届かないため、光合成が行われずプランクトンも発生しないので、クリアできれいな水を保つことができるのです。3つ目の特徴は、海洋深層水にある安定した水質です。海洋深層水の場所までは日光が届かないので、一年を通して低温で水質が安定しています。また、低温で重いため表層水と混じり合わないなど、環境の影響を受けにくい海水でもあります。

このように、理想的な環境に守られた海洋深層水は、人間の体液に近い水としても注目されています。人間の血漿は海水の成分と類似しており、ナトリウムやカリウム、カルシウムなどの構成比率はほとんど同じです。しかも、ミネラルは体内では作られないため、飲食物で摂取しなければなりません。このような理由もあり、「山の水」よりもミネラル成分の多い海洋深層水は理想的な存在です。また、人体を構成するためになくてはならない存在といえるでしょう。

ミネラルには、骨や歯のもとになる、血液のもとになる、体液のpHを調整するなどの働きがあります。もし、ミネラルの摂取に過不足があると、過剰症や欠乏症などを引き起こすリスクが避けられません。ちなみに、栄養素として欠かせない16種類を「必須ミネラル」と呼んでいます。こちらは、マグネシウムやカルシウムなどの「主要ミネラル」と鉄や亜鉛などの「微量ミネラル」から構成されています。また、必須ミネラルのうち13種類には摂取基準が設定されています。

2.海洋深層水飲料に期待できる効能とは?


海洋深層水を摂取することで、どのような効能が期待できるのでしょうか。ここでは海洋深層水飲料を使った調査や研究結果をもとにして、海洋深層水飲料の具体的な効能について紹介します。いずれも参考元は「赤穂化成株式会社」のデータです。

2-1.1.便秘の解消


偏った食事内容や生活習慣の乱れ、ストレスなどによって便秘に悩む人は少なくありません。便秘は内科でも比較的多い症状で、器質的原因以外のケースでは、運動や食生活の改善も重要視されています。便秘を解消するためには、食物繊維を多く含む食材を意識して摂るのも一案です。また、海洋深層水飲料(500ml)を1日1本ずつ継続摂取することで、便秘体質の改善に役立つことがわかりました。調査対象は、便秘傾向者(1週間の排便回数が2~5回程度)、膨満感・腹痛・残便感などがある成人男女です。調査は「モニター調査」(成人男女179名、摂取期間:4週間)と「アンケート調査」(成人男女789名(有効回答者527名)、摂取期間:6日間)の2種類で行いました。

調査の結果、排便回数や量が増加したことや、腹部膨満感などが軽減できることがわかりました。また、海洋深層水飲料と一般的な医薬品との併用でも副作用がなく、安全性が高いことも証明されています。調査は赤穂化成株式会社が「中間法人 大阪府内科医会」の協力を得て行い、結果は「第22回日本臨床内科医学会」(2008年9月)で発表されました。
※参考元データ「海洋深層水飲料 飲用による便秘体質の改善」

2-2.2.骨密度減少の予防

丈夫な骨や歯をつくるために、カルシウムの存在が注目されています。成長期に必要なのはいうまでもなく、加齢とともに進む骨密度の減少を予防するためにも意識して摂取したいものです。特に、女性はカルシウムを積極的に摂取しましょう。もちろん、摂りすぎはよくありません。泌尿器系結石などの原因にもなるからです。なお、カルシウムは牛乳や小魚などから摂取できます。また、海洋深層水飲料(500ml)と「マグネシウム補充量」(100mg)を継続摂取することで、骨粗鬆症の原因になる骨密度の減少を抑制できることがわかりました。

調査対象は骨量減少症や骨粗鬆症女性(49~62歳)18例で、「飲用群:12例」と「非飲用群(コントロール群):6例」の2グループに分けられました。調査期間は12週間。調査項目は、飲用前後の血中や尿中の電解質、骨代謝マーカーとカルシウム代謝調節ホルモンの濃度、および腰椎骨密度です。その結果、血清総Mgが4週目で増加するなど、室戸沖海洋深層水の摂取が骨密度に影響することがわかりました。こちらについては、赤穂化成株式会社の資料提供により「第23回日本マグネシウム学会総会」(2003年11月)にて発表されています。
※参考元データ 海洋深層水飲料飲用による骨密度減少の予防」

2-3.3.ダイエットやメタボの予防

脂っこいものを好むなど、食生活の欧米化にともない体重が増加する人が少なくありません。そのまま放置しておくと生活習慣病を引き起こすリスクもあるため、日ごろの食事内容を見直すことが大切です。また、食事をしながら海洋深層水ミネラルを摂取することで、食後の血中脂肪濃度が低く抑えられることがわかりました。その結果、ダイエットやメタボリックシンドロームの予防につながる可能性も期待されます。被験者は男性21名(平均年齢:29歳)。被験飲料は「海洋深層水飲料」「にがり希釈水」「水道水」の3種類で、それぞれ別々の日に500mlずつ摂取を行い、1・2・5時間後に採血を行う形です。

それに先立ち、空腹状態で採血を実施します。また、被験飲料は高脂質の食事と同時に摂取されました。食後の血中脂肪粒子の上昇を被験飲料で比較したところ、「海洋深層水飲料」「にがり希釈水」は「水道水」よりも抑制される傾向にあることがわかりました。赤穂化成株式会社は海洋深層水飲料がメタボの予防につながる可能性を確認し「第7回海洋深層水利用研究会」(2003年12月)で発表しています。

海洋深層水からできた「にがり希釈水」を飲用する前後の肥満指数・脂質代謝指数を測定したところ、短期では脂肪吸収抑制の効果、長期では体脂肪率やBMIなどに改善が認められました。(いずれも「水道水」との比較)その結果は「第7回日本補完代替医療学会学術集会」(2004年10月)にて報告されています。さらに海洋深層水飲料の長期飲用による体重減少傾向なども見逃せません。なかでも注目されるのは、30代女性の総コレステロール、LDL、40代男性のカイロミクロンの有意な減少です。これらについては「第46回日本人間ドック学会学術大会」(2005年8月)で報告されました。
※参考元データ 海洋深層水飲料飲用による脂肪吸収の抑制(脂っこい食後の後)

2-4.4.血圧を低下させる

高血圧による生活習慣病が懸念されています。それを防ぐためには血圧を調整する必要があり、日々の食事内容の見直しも欠かせません。さらに、海洋深層水飲料の継続摂取により、高血圧の予防や血圧の降下に役立つこともわかりました。健康維持のために運動をすることも大切ですが、その場合は、運動前に海洋深層水飲料を飲用することがポイントになります。被験者は成人171名で海洋深層水飲料を1日500ml、5カ月にわたり摂取しました。その間、採血、尿検査、血流測定を月1回実施しています。その結果、1カ月程度から血圧が下がることが確認できました。

また、血圧が高めの人に血圧降下が顕著なこともわかっています。ほかには、血流(全血通過時間)、肝機能指標、脂質代謝指標の改善もあり、いずれも試験開始時に数値がよくなかったという共通点がみられます。赤穂化成株式会社とユニチカ中央病院は、海洋深層水飲料の長期飲用による影響の検討を行い「第23回日本健康増進学会」(2001年11月)で発表しました。その内容は、総合的に生活習慣病予防に有用であること、特に、循環器疾患予防の可能性を示唆するデータが得られたことです。また、海洋深層水飲料による血圧に関する効果については、多くの場所で発表の機会を得ています。
※参考元データ 「海洋深層水飲料飲用による高血圧の予防、血圧の降下」

3.海洋深層水ならどれでも同じ?

海洋深層水には、人体に役立ついろいろな効能があることがわかりました。健康な日々を送るためには、海洋深層水飲料を積極的に取り入れるとよいでしょう。ただし、海洋深層水ならどれでもよいのかといえば話は別です。海洋深層水飲料は製品によってミネラルバランスが異なるため、目的に応じて摂取する必要があります。そのためにも、水の硬度について理解しておきましょう。水の硬度は、カルシウムとマグネシウムの含有量をもとに算出され、硬度によって「軟水」「中硬水」「硬水」に分けることができます。

また、硬度が高くなるほど、カルシウムやマグネシウムの含有量が多くなります。それぞれの水が持つ特徴や日本国内で一般的に用いられる分類でご紹介します。

・純水(硬度0)
ミネラルをほとんど含まない純度の高い水です。毎日の飲料水をはじめ、お茶やコーヒー、料理、薬を飲むときに利用できます。また、赤ちゃんのミルク用にも向いています。

・軟水(硬度100まで)
国内で製造される水の大部分が軟水です。まろやかな口当たりなので毎日の飲料水、お茶やコーヒー、薬を飲むときに利用できるほか、和風だしの旨味や甘味成分の抽出にも向いています。
・中硬水(硬度100~299)
体内の水分補給に適した水であり、シーンに合わせて選べます。失った水分やミネラル補給におすすめです。暑い日の水分・ミネラル補給や、運動や仕事のときなど、いろいろな場面で重宝します。
・硬水(300以上)
ミネラルが多く含まれているのでミネラルの苦味が感じられます。健康・美容を意識した方におすすめです。運動や仕事などで失った水分とミネラル補給にはもちろん、常に忙しい人は積極的に摂取するとよいでしょう。


現代人はマグネシウムの摂取が不足しています。そのため、マグネシウムの摂取にともなう効能を期待するなら、マグネシウム濃度の高い硬水を選ぶことが大事なポイントです。そのためにも、海洋深層水飲料の摂取をおすすめします。もちろん、カルシウムやカリウム、微量ミネラルなども手軽に取り入れることができます。人間の体内成分の約60%は水分でできており、体重の約20%の水分を失うと生命にも関わってきます。1日に約1.5Lの水分が失われるため、汗や尿の分を考えると1日に約2.5Lは補充が必要とされています。

水分を補給する際は、ミネラルの体内吸収を促すためにも数回に分けることが大事なポイントです。また、硬度が高くなるほど「飲みごたえ」がでてくる反面、味のクセが気になる場合もあります。そのような人はレモン果汁を加えて飲むほか、スープなどにして飲むなど工夫しましょう。

まとめ

海洋深層水は水深200m以深ところにある海水であり、太陽光の影響を受けない理想的な環境にあることがわかりました。また、海水の含有成分は人体の構成と類似しています。ミネラルが豊富な海洋深層水飲料を摂取することで、健康の維持増進に役立つことが期待されます。それらの効能を理解したうえで、海洋深層水飲料を積極的に摂取してはいかがでしょうか。

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