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にがりの使い方とは?基本をマスターして料理効果を得よう!

にがりとは、豆乳を固めて豆腐にするための「凝固剤」として、日本では古くから馴染みのある食材の一つです。にがりには美容や健康に良い効果があるとしてよく知られ、一時期はブームにもなりましたが、もともと豆乳を固めて豆腐にするのに使われていたように、他の料理にも良い効果をもたらします。 今回は、基本的なにがりの使い方をご紹介しましょう。

にがりとは?身体にどんないいことがある?

「にがり」とは、海水から塩を採取した後に残った液体のことを指します。広辞苑では「海水を煮詰めて精製した後に残る母液」とされ、日本では古くから豆腐を固めるための凝固剤として使われてきました。別名「粗製海水塩化マグネシウム」とも言うことからもわかるように、主成分はマグネシウムです。

現代人はマグネシウム不足

現代人にはミネラルが不足しがちとよく言われますが、やはり同じようにマグネシウムも不足しがちな傾向にあります。加工食品・スナック菓子・清涼飲料水などでマグネシウムを摂取する機会が減っていることに加え、アルコールやタバコ、ストレスでマグネシウムが排出されてしまうのもマグネシウム不足に陥りやすい要因です。

実際に、厚生労働省の調査によれば、女性で1日約80mg、男性で約120mgのマグネシウムが不足していることもわかっています。現代人は、意識的にマグネシウムを摂取して不足分を補う必要があるでしょう。

マグネシウムは体内でどんな働きをする?

マグネシウムは、体内で以下のような働きをしています。

  • ・骨や歯の形成に必要
  • ・多くの酵素が正常に働き、エネルギーを産生するのを助ける
  • ・血液循環を正常に保つ

マグネシウムは成長期の骨や歯の形成に重要な働きをするのはもちろん、大人になってからも体内でさまざまな酵素が働くのを助けたり、血液循環を正常に保ったりするのに重要な働きをしています。一生を通じて重要なミネラルの一つだと言えるでしょう。

にがりを料理に活用しよう!4つの効果で美味しさアップ

マグネシウムの健康・美容効果はよく知られていますが、料理を美味しくする効果も期待できることがわかっています。ぜひ、以下の4つの効果を料理に活用してください。

今回使用しているにがりは、にがり100ml中にマグネシウムを950mg(にがり15ml中にマグネシウムを142.5mg)含んでいる商品です。にがり商品は濃度が商品ごとに異なるので、使用するときはマグネシウムの含有量をよく確認してから使いましょう。

お米のベタつき、べちゃつきを防ぐ!

にがりを入れて炊くと、マグネシウムがお米に含まれる「ペクチン」と結合し、お米粒の表面を包んで水分とうまみを逃さず炊き上げられますので、ベタつかず、しかもふっくらつやつやなご飯が食べられます。炊飯器に入れて炊くだけで、特別な処理は必要ありません。

使用の目安:お米2合に対し、にがり15mL(大さじ1)

じゃがいもが煮崩れない!?

お米と同じように、マグネシウムが野菜に含まれる「ペクチン」と結合し、野菜の表面を包んで水分とうまみを逃しません。じゃがいもなど煮崩れしやすい野菜も、キレイな形を保ったまましっかり火を通せます。これも煮る前ににがりを投入したら、通常通り煮込むだけでOKです。

使用の目安:水100mLに対し、にがり約1mLを煮る前に入れる

アク抜きで料理をより美味しく

マグネシウムは、食材からアクを抜くのに大切な役割を果たします。日本の水は軟水なので、硬水と比べてアクを抜きにくい傾向にありますが、にがり(マグネシウム)を加えればよりしっかりアクを抜けます。アク抜きをしっかり行えれば、完成した料理を美味しく食べられるというわけです。

使用の目安:水100mLに対し、にがり約1mLを煮る前に入れる

発酵促進でふっくらパンに

にがりには、パンの発酵を促進してよりふっくらさせる効果もあります。パンの発酵を司る「酵母」の生育にはマグネシウムが必要なので、にがりを足すことで酵母の働きが活発になり、糖を分解して炭酸ガスを生むので、ふっくらとしたパンになるのです。

使用の目安:小麦粉100gに対し、にがり約1mLを使う水に溶かしてから作る

にがりの美容・健康効果3つ

にがり(マグネシウム)の効果は、料理をおいしくするだけではありません。美容・健康面でも良い効果をもたらしてくれます。

ダイエットサポートに

マグネシウムには、ダイエットに役立つ以下のような働きがあります。

  • ・糖や脂質などの代謝、特にエネルギー代謝での酵素反応をサポート
  • ・脂肪分と鹸化反応を起こし、細胞に蓄えられにくくする
  • ・脂肪燃焼作用のある「アディポネクチン」の分泌を高める

マグネシウムが上記のような働きをするということは、逆に、マグネシウムが不足すると中性脂肪が増えたり、善玉コレステロール(LDL)が減ったりしてしまうことにもつながるということです。ダイエット中の方は、マグネシウムが不足しないよう注意しましょう。

美肌をつくるために

マグネシウムには、美肌をつくるための効果も期待できます。

  • ・体内時計を整え、睡眠の質をアップして新陳代謝を促す
  • ・血管を拡張して血液サラサラに。血行改善でクリアな肌へ
  • ・お肌の保湿機能に関わる「アシルセラミド」の合成をサポート

睡眠の質をアップしたり、血液をサラサラにしたりするのは、美肌だけでなく健康のためにも大切なことです。ぜひ、マグネシウムのパワーで健康的な美肌を手に入れましょう。

便秘解消に

マグネシウムは、便秘薬にも使われるほど便通を良くする効果もあります。マグネシウムは腸内で水分を引き込み、食べ物を柔らかくしたり便のかさを増したりして大腸への刺激を増やし、排便を促進してくれるのです。

まとめ

にがりは健康や美容に効果が期待できるだけでなく、料理を美味しくしたり、食べやすくしたりするためにも良い効果をもたらします。もちろん、マグネシウムが含まれた料理を食べればそのまま健康・美容効果も見込めますので、ぜひ料理ににがりを活用してください。

監修者プロフィール

野中香映
野中香映

「にがり普及委員会」でにがり・マグネシウムの健康情報を発信しています。グルメツアーで各地の塩やにがりを研究中。ライフワークは、「マグネシウム」というミネラルをカルシウムと同じくらいの知名度にすること。

Instagram:@shiny_salt

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